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熊野市ぼっち移住の手引き|物件探し・生活事情まとめ

横浜市から熊野市へソロ移住して約1年半が経ちました。結論から言うと大正解でした。同じように今現在、熊野市へのソロ移住を検討中のあなたへ。大丈夫、その選択にきっと間違いはないです。あとは一歩踏み出すだけ。この記事がその後押しとなることを願っています。

このような方におすすめ

  • 人生リセットしたい
  • 都会がしんどい
  • あるべき自分を演じることに疲れた
  • ほどよい田舎でスローライフしたい
  • 海沿いの街でのんびり暮らしたい
  • 他の移住者ともゆるくつながりたい
  • 車はなるべく持ちたくない
  • 丁寧に暮らしたい

熊野市=熊野?

ではないことをここに来てから初めて知りました。

熊野とは以下の4市4郡にまたがる地域を指します。

  • 和歌山県|西牟婁郡・東牟婁郡・田辺市・新宮市
  • 三重県|北牟婁郡・南牟婁郡・尾鷲市・熊野市

下の画像の黄色い部分です。紛らわしいですよねぇ、熊野市って。

熊野市について

ざっくり言うと?

三重県の南端にある東海地方で最も人口の少ない市(2023年現在、約1万5千人)あるいは熊野古道・伊勢路の終盤に現れる街です。

観光スポットとしては、鬼ヶ城、花の窟神社、産田神社、獅子岩、丸山千枚田、紀和鉱山跡、湯ノ口温泉、木津呂集落、大丹倉、楯ヶ崎、波田須(凪あすのモデル地)七里御浜などがあります。

どこにあるの?

ここ。

どうやって行くの?

名古屋からJR南紀に乗って3時間ほどです。東京駅から向かう場合は8時12分発のぞみ15号、11時12分発のぞみ27号に乗るとほぼ待ち時間がありません。

熊野市駅到着はそれぞれ13時17分、16時4分です。料金は片道約1万7千円。ちなみにコンビニはJR南紀のホームにあるのでご心配なく。

あとは高速南紀東京大宮線という夜行バスで行く手もあります。オフシーズンの場合、電車と比べ5千円ほど安いです。

スーパーやコンビニとかは?

もちろんあります。ざっと挙げると、イオン、オークワ、主婦の店、なかみち、ダイソー、しまむら、エディオン、東京靴流通センター、DCM、コメリ、ファミマ、ローソン、すき屋、モスバーガー、回転寿司などなど。

こんな感じで生活する上で全く支障はありません。セブンはないですけどね。

熊野市移住の何がいいの?

人がいい

基本的にはそっとしておいてくれますが、何かあった時にはそっと手を差し伸べてくれます。そのさじ加減が絶妙で何とも心地いいです。

よそ者といった風に警戒されたり差別されたりすることもなく、すんなりと地域に溶け込むことができます。中には「こんな場所にはるばる来てくれてありがとう」と言ってきてくださる方もいます。

熊野人は懐が深く温かい方が多いです。

不便過ぎない

決して都会とは言えませんが、かといって完全に田舎というわけでもありません。市街地に住めば海、山、川、熊野古道、スーパー、コンビニがすべて徒歩圏内という贅沢な環境が手に入ります。それでいて家賃は都会と比べて半分以下(・o・)

穏やかな気候

夏でも30度前後と安定しています。窓を開ければ海側からの涼風がばんばん入ってくるので日中はほとんどエアコン要らずです。

こんな感じ↓

熊野市:2023年7月の気温
横浜市:2023年7月の気温

移住者が割と多い

特に関東からの移住者が多い印象です。経歴も様々でとにかくキャラが濃いです。ゲストハウス、カフェ、無農薬栽培、無添加パン・スイーツ販売、イベントの企画など、皆さん精力的に貢献活動されているようです。何もしていないのは僕ぐらいのものでしょうね・・

ウェブ系のフリーランス / テレワーカーにはまだ出会ったことがありません。でもきっといるはずです。

交流イベントがちょこちょこある

熊野市福祉事務所主催の婚活・恋活・友達作り系イベントが年に数回あります。地元出身の同年代の方々と知り合えるのでソロ移住者には何とも有り難い限り。

僕もこれまでに3回参加しましたが、どれも有意義で面白かったです。割と本気でパートナーを求めているのですが、段々と参加すること自体が目的になってきているようにも感じられます。。

熊野市で家を探すには?

家探しというとまずは不動産サイトを見る方がほとんどだと思います。
それでは次の2つの画像をご覧ください。

これは大手不動産サイトの物件情報をまとめて検索できる「nifty不動産」の市町村選択画面のスクショです。ご覧の通り、熊野市は賃貸・売買ともに掲載数ゼロとなっています。

というわけで、熊野市で家を探す方法としては次の4つとなります。

  • 地元の不動産屋を回る
  • 空き家バンクを利用する
  • 市役所の移住担当者から紹介してもらう
  • 地元の人から紹介してもらう

いずれにしても現地にしばらく滞在しながら探す方がスムーズかと思います。実体験として最低でも1週間は欲しいところです。ちなみに僕は丸々1カ月ほどおりました。

方法1|地元の不動産屋を回る

僕が実際にお世話になった不動産屋は次のとおりです。

おれんじ不動産は熊野市駅から2駅隣の神志山駅にあります。

恵美寿不動産は熊野市駅から歩いて5分ほどですが、社長が多忙で不在がちなのが難点です。

藪本不動産は正直場所が良く分かりません。分かっているのは、人の良さそうなおじさん(趣味はアマチュア無線)が一人でやっているということだけです。

方法2|空き家バンクを利用する

最初に利用申込書の提出が必要です。更新頻度はあまり高くありません。どうやら市役所の移住担当者が業務の合間を縫って更新作業を行っているようです(委託してもらえたら喜んでやるんですけどねぇ。チラチラ)

方法3|市役所の移住担当者から紹介してもらう

市役所の移住担当に相談すると、不動産屋・空き家バンクの物件の中から希望に合ったものを紹介してもらえます。つまり自力で探すより断然効率的ということです。

何としてでも自力で家探しをしたいミスターストイックな方でない限り、確実に相談しておいた方がいいです。何より無料ですしね。

方法4|地元の人から紹介してもらう

熊野市での家探しにおいては、実はこれが最も確実な方法と言えるかもしれません。とにかく地元の方の情報網ははんぱなっしんぐです。出会った人全員にもれなく家を探してますアピールをしておきましょう。きっとザクザクと情報が集まってくるはずです。

市役所の移住担当への連絡方法は?

  • 電話(市長公室:0597-89-4111)
  • くまの移住ねっとのお問い合わせフォーム
  • くまの移住ねっとのFacebookページ
  • 移住スカウトサービス「SMOUT」のメッセージ
  • オンライン(ズーム等)

電話は直通ではないためちょいと面倒です。

くまの移住ねっとのお問合せフォームは必須項目が多く割と面倒です。

オンラインは詳しい方法が載っていません。

よって一番手軽なのはSMOUTのメッセージです。実際、僕もそうしました。会員登録後、熊野市ページの「熊野市の地域の人たち」項目まで進み、名前の下に小さく熊野市役所と書かれている方宛てにメッセージを送ってみてください。

現地で家探しをする際どこに泊まればいい?

第一候補は熊野市運営のお試し移住施設「まちぐらしの家」です。

1日1,500円 / 1カ月2万円(光熱費別)で利用できる上、熊野市駅から歩いて7分ほどと立地も良し。近くにはローソン、オークワ、イオン、飲食店もあり生活にも困りません。

注意点として、テレビ・WiFi・寝具の用意はありません。ペット同伴もNGです。車で行くなら寝具一式持ち込むのは何ともないですが、公共機関だったらさすがに厳しいですよね。というわけで、安っいキャンプ用のコンパクトな寝袋を用意しておきましょう。Amazonなら3000円ぐらいで買えるはずです。夏はそれでいいですが、冬はダウン素材のちゃんとしたやつにしてくださいね。かなり冷えますので。

もう一つ「うみぐらしの家」というのもありますが、これは熊野市駅から3駅離れた新鹿(あたしか)駅が最寄りとなります。電車は約2時間おきにしか来ない上、付近にはスーパーやコンビニ等もありません。そういうわけで、車で来られない方はやめておいた方が無難です。

万が一まちぐらしの家が満室だった場合、近くの宿を利用することになります。その際はぜひ、昭和レトロなゲストハウス「わがらん家」を頼ってみてください。

連絡手段は電話(09014714889)・メールインスタDMの3つ。お試し移住の件と伝えればスムーズです。きっと快く迎え入れてくれることでしょう。

僕もわがらん家で1カ月お世話になりました。一緒に夕食を作ったり、ゲームをしたり、語り合ったりと本当に楽しい日々でした。いっそここをシェアハウスにしちゃったらいいのにと何度思ったか分かりません。

車は必要?

市街地(木本町・井戸町・有馬町)であれば無くても何とかなります。平坦な道ばかりなのでチャリダーにも優しいです。海沿いの国道を自転車でのんびりと走るのはまさに贅沢の極みです。

大きな買い物はネットで済ませればいいですし、Amazonプライム会員なら熊野市だって最短翌日で届けてくれちゃいます。

井戸町

熊野市駅を降りるとそこが井戸町です。

獅子岩、イオン、オークワ、ダイソー、ファミマ、カラオケ、すき屋、図書館、市役所、警察署、観光案内所などがあります。

木本町

駅を出て左へ進んだ先にあります。

まちぐらしの家とわがらん家はこの地域にあります。他にも鬼ヶ城、松本峠、世界遺産熊野古道館、おもてなし館、ローソン、モスバーガー、片岡シェイク、熊野市唯一の高校、旧街道の本町通り、昭和の香りを残す記念通りなどがあります。

有馬町

駅を出て右へ進んだ先にあります。熊野市内で最も人口が多い町です。

最寄り駅は熊野市駅のお隣・有井駅。花の窟、産田神社、黄泉平坂、ローソン、ファミマ、コメリ、DCM、エディオン、24時間営業のオークワ、主婦の店、ファーマーズマーケット、しまむら、東京靴流通センター、ナカミチ、運動公園などがあります。

ちなみに熊野市駅から24時間営業のオークワまでは3.8キロ。自転車だと15~20分ほどです。

家賃相場は?

築50年以上の平屋なら市街地でも5万以下で借りられるはずです。アパートの場合だと6万円~とやや割高になるようです。

投げ売り物件も多いのでついぽーんと買ってしまいたくなるかもしれませんが、最初はやはり賃貸で様子を見た方がいいと思います。

実際に住んでみたら「なんか違った」なんてこともあるかもしれませんので・・

インフラ事情

ガス

プロパンガスのみです。毎日自炊・シャワーのみで3,000~4,000円ほど。

電気

夏場以外は平均3,000~4,000円ほど。台風が接近すると割とすぐ停電になります。復旧まで数時間かかることもあります。300wh程度のポータブル電源を一つ持っておくといいかもしれません。

水道

これまで基本料金(1,100円)しかかかっていません。ですが、今後値上げ予定とのこと。

トイレ事情

市街地なら浄化槽タイプが主となります。あまりに古い家だと汲み取り式(いわゆるボットン)ということも。浄化槽の保守管理費は単身の場合、年間2~3万円ほどです。

ごみ収集事情

有馬町の場合だと以下のような感じです。他の町もほとんど変わらないと思われます。プラスチックが2週間に1回なのは地味に痛いところです。

  • 燃やせるごみ:週2回
  • プラスチック:2週間に1回
  • 缶・ビン・ペット:2週間に1回
  • 紙・ダンボール:2週間に1回
  • 金属ごみ:1か月に1回
  • 陶器・ガラス類:2か月に1回
  • 有害・危険ごみ:2か月に1回

ネット事情

市街地なら問題なくつながります。スピードもばっちり。ですがちょっと山の方に行くと全くだめです。

虫事情

ちょいちょい出ます。一番多いのはアシダカグモで、次にミニムカデ、ダンゴムシと続きます。意外にもゴキブリは一度しか出ていません。しかも都会に比べて動きが遅いです。カメムシ、アリはまだ出ていません。

最初はさぞかし驚くことと思いますが、そのうち自然と慣れちゃうのでご心配なく。呼び方を工夫してみると案外愛着が湧いていいかもしれませんよ。例えばこんな風に。

  • ゴキブリ:ごーくん
  • ムカデ:むかさん
  • 小さいムカデ:みにむー
  • ダンゴムシ:だんくん
  • 小さいクモ:くーちゃん
  • アシダカグモ:あっくん
  • アシナガバチ:あなさん
  • ナメクジ:なめちゃん
  • カメムシ:かずや
  • トカゲ:とかちゃん

そうはいっても、出ないならそれに越したことはないですよね。入居後すぐにブラックキャップとゼロデナイト霧剤のダブル対策をしておくと効果的かと思います。ゼロデナイトは結構効きます。

実際に移住してみて

  • とにかく時間の流れがゆったり。こんなのんびりでいいんだろうかと逆に心配になるぐらいに
  • 風が気持ちいい。空気が美味しい
  • 夕暮れ時の海は貸し切り状態
  • 普段の暮らしは自転車のみで十分。誰かが遊びに来たときは車があればなぁと正直思う
  • お祭りや催し物が多い
  • 子供が意外と多い

終わりに

とにかくまずは軽~い気持ちで市役所の移住担当に相談してみてください。相談したら絶対に移住しなくちゃいけないということもありませんし、それに何より無料ですので\(・ω・)/

その他疑問・質問等ありましたらコメント欄お問い合わせフォームインスタDMよりお気軽にご連絡くださいね。分かる範囲でお答えいたします。

ここまでお読みいただきどうもありがとうございました。

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