このサイトには広告が含まれています

ヘモグロビン

個人ブログからの自選シリーズ。

道を行き交う人々の様子はまるで血管を流れるヘモグロビンのよう。実はこの宇宙全体が誰かの頭の中だったとしたら面白い。

先週に引き続きMとお茶。話が脱線して結局また来週へ持ち越しとなった。向こうから質問を切り出してくることを期待したがやはり駄目だった。思い通りにはいかないものだ。

進むことが実は戻ることだとしたら?と以前から時々考えることがあった。日付や時間という概念が無くなっても私たちは歳を取るのだろうか。年齢すら無いのに?

彼と話している最中そのことを思い出したので彼に聞いてみた。彼はしばらく固まってしまった。どうやら戻ることイコール逆再生されることらしく全くピンとこなかったようだ。たぶんこれが普通の反応なのかもしれない。

いくつか補足をした。ただ自分の中でもこれといった答えを出せていないので話しているうちに訳が分からなくなってきた。もっと考える余地があることに気付けたのは収穫だった。

あとは体と頭と心の話をした。例えば息を止める。しばらくすると苦しくなってくる。私は息を吸おうとする。同時にまた、息を止めることも続けようとする。このとき二人の私がいることになる。それらは果たして同一人物だろうか。もしそうでないならどちらが私なのだろう。

体と頭と心。突き止めていくとこのどれかが私ということになる。私が体だとしたら老化や病気を止められるだろう。私が頭だとしたら欲望や妄想を止められるだろう。私が心だとしたら体や頭を止められるだろう……

どうやら私はどこにもいなかったらしい。

コメント欄

タイトルとURLをコピーしました